チェックリストを使って効率的に支援する部分を明らかにします。
生活能力・運動能力・言語能力・知的能力・社会適応能力等の各分野を数十項目チェックし、お子様の現状を把握します。その結果、今出来る最善のステップを見極めます。このステップを都度繰り返します。
良い行動を日常でいかに「一般化し維持・定着」させるかを考えます。
【指導の技法例】
新しい支援をする時に手助けをします。この手助けの事をプロンプトと言います。プロンプトには色々な種類があります。
◆ 椅子に座らせる場合のプロンプト
1.身体プロンプト
・お子様の手足をとって行動を教えます。
「椅子に座って」と言って手足をとって椅子に座らせます。
2.モデリング
・指導員が実際に見本となる行動を見せます。
「椅子に座って」と声かけし、指導員が椅子に 座わります。少しだけ見本を見せる場合は「椅子に座って」と声かけし、座る真似を途中まで見せます。実際には座りません。これをジェスチャーと呼びます。
3.ポインティング
・指差しでヒントを与えます。
「椅子に座って」と声かけし、椅子を指差します。
4.声かけ ・音声でヒントを与えます。
「椅子に座って」と声かけします。※声かけは全てのプロンプトで用います。
・間接的に行動を教える場合は間接言語プロンプトになります。(間接言語プロンプトの場合は「授業中はどうするんだっけ?」「お友達は座ってるよ」等の声かけをします。)
行動にもよりますが、1から4にかけてプロンプトが少なくなっていきます。行動を一人でできるようにするために プロンプトを徐々に減らしていきます。このことをプロンプトフェーディングと言います。
【その他の技法】
「強化」:お子様が望ましい行動をするたびにほめる、励ます。
「課題分析」:チェックリストを用い、行動目標をお子様の発達に応じ達成可能なステップに細分化する。
「プロンプトフェーディング」:課題を達成する為にはじめは援助が必要であり、それを徐々に減らしていく。
「消去」:望ましくない行動は無視(ネグレクトの意味でなく反応をしないと言う意味)すると行動が減る。
【保護者様の支援】
お子さまと接する時間の一番長い保護者の皆さまが、家庭という自然な環境で支援することは効果があり、学んだ行動が一般化、維持されやすいと思われます。しかし保護者の多くは、お子様に関して問題やストレスを抱えています。そのストレスを積極的に相談にのり保護者を支援し、支援員は保護者のよきパートナーとなる事が「にこまーる」の重要なテーマであり、その結果、良い影響(プロンプト)がお子様に与えられると考えています。
【就労の相談】
お子さまが、大きくなると就労や今後の生活に関しての不安が保護者の皆さまの悩みの種です。お子さまにとっての向き不向きを今までの指導を通して、保護者と相談しながら、就労の分野・作業所等の見学も行い、就労に向かって必要な能力を 育成する指導も行います。